爪噛み癖について②

Text/古澤 華奈子(ふるさわ かなこ)

  1. すべての行動には「メリット」が存在する

これは意外な事実かもしれませんが、私たちの行動、もっと言うと生物の行動の目的には、必ず何かしらの“メリット”が存在しているのです。

驚いた方もいるかもしれませんね。

ただ、

メリットというからには、私たち生命が、生命活動や精神状態を維持するために必要な、“何かしらのポジティブな理由”があるということになります。

「すべて」の行動にこのメリットが存在するので、私たちがやめたいと思っている癖や悪習慣にすらもメリットが存在しているということになります。

ちなみに、

このメリットのことを「ギリシャの善(ぜん)」や「肯定的意図(こうていてきいと)」と呼んだりもします。

ここで繰り返し使っているメリットとは、言い換えるならば「欲求」のことです。

具体的には、

  • 愛情
  • 愛情確認
  • 自己防衛
  • 自己承認
  • 成長
  • 健康
  • 自由
  • 安らぎ

などです。

親に迷惑をかけるようないたずらをする ・・・愛情確認

弱い自分を守りたいからいじめっ子になる・・・自己防衛

運動や勉強で一番になれなければオタクになる、あるいは不良になる・・・自己承認

厳格な両親のもとで育った子供が突如家出をする・・・自己承認、自由

など例をあげると少しイメージが持ちやすくなるかもしれません。

ただし、無意識レベルに存在しているので、普段の生活や自分の頭の中の意識だけではなかなか気が付くことは少ないと思います。

そして、大事なことの一つが、

先ほどの例や事象ごとに、この事例にはこのメリット・この欲求・この肯定的意図である、と当てはめることが出来るわけではなく、あくまで表面に現れている行動は同じでも、その個人によって意図(本心で望んでいる欲求)は変わるということです。

「どうしてやめられないのだろう?」

「やめたいのに続けてしまう悪習慣がある」

「なんでこんなことを思ってしまうのだろう」などという場合は、

その行動や感情に隠れている真の欲求を、まずは見出してあげようと自身に寄り添ってあげることが大切です。

私たちのようなメンタルの専門家とのかかわりの中で発見していくこともできますが、自身でも簡単にできる方法もあります。

それは、「I message(アイ メッセージ)」で考えること。

そのままの意味で、英語の「私は」という主語のことです。

「(あなたは)どうして〇〇してくれないの」

「これは何故この状況になっているの」

「なんで私だけ・・・」

この状態では、主語が「You」、つまりあなたになってしまっています。

これでは、文句や不満だけで、本当の欲求が見えてきません。

そこで切り口を変えて、

「本当はどうしたい?」

こんな質問を自分に投げかけてあげてみてください。

ココロの中でたった1秒で出来て、感覚が変わる、いわば魔法の言葉です。

そしてその応えは、必ず「I(アイ)」ではじめること。

「私は、本当はもう少し気にかけて欲しかった」

「私は人に邪魔されず、自分の考えを深めそれに従いたかった」

「私は本当は、こんなことしたくなかった(〇〇としたかった)」

こんな具合です。

このように、まずはその行動や感情に隠れている「本当の欲求」に耳を傾けてあげます。

そして、それは、その癖や悪習慣ではない別の方法でも満たしてあげることが出来るのだと、まずはどうぞ気を楽にされてくださいね!

出来る範囲で、

どんなことであればその欲求が満たされるのか?を考え、余裕と元気があれば行動してあげます。

(実際は、この本当の欲求や行動の意図が分かっただけで、もう癖を繰り返さなくなったということも起こるのですが)

そうした優しい姿勢で、正しくセルフコミュニケーションをすることによって、

癖や習慣が自然とおさまっていくということが実際に可能なのです。

それもそのはず、根本的な欲求にアプローチしてあげてるわけですので、その欲求が満たされたら必要なくなるんですね。

さて、少し真面目なお話が続きましたが、これまでの内容を簡単にまとめると・・・

  1. 爪を噛んだ回数を記録するなどし、無意識から意識的に癖をやっている状態にする
  2. その行動の前段階には、必ずパターンが存在するので、パターンを分析しよう
  3. その癖をするという行動を通して、得たいと思っている、あるいはその行動の裏に隠れている「本当の欲求」を理解してあげようとすること

こんな感じでしょうか。

こうした普段の「癖」をも通じて、

私たち自身が、自分の状態管理に目を向けてあげることが、何より大切ではないでしょうか。

今回は、爪噛みをテーマに取り上げましたが、

特に女性にとっての指先は、私たちが毎日の中で最も多く視界にいれるパーツであるのと同時に、

その指先に美しさを纏いたい、そう普遍的に願ってきた私たちの「美」と切っても切り離せない存在です。

この記事を書いている私も、10年来のネイルサロンファンでもあり、

一度は「嗜好品だから・・・」「もったいない」「やめようかな」と考えたこともありましたが、

いえいえ!サロン通いをやめなくてよかった!と今では心から思っています。

なぜならば、手入れをしている自分が心地良いですし、

毎日、自分の顔よりも多く見る指先が綺麗で整っていると、何をするにもテンションが上がります。

そして、気持ちに余裕が生まれ、やる気が生まれ、女性であるこの人生を愛おしく感じるからです。

その価値は、もうお値段以上。

今回のように

爪噛みをしてしまう場合は、「ネイルサロンに行ってメンテナンスをする」という習慣を取り入れてみる、そんなシンプルなことでも改善していくのだと思います。

そうして、どんなことをする時も、いつも一生懸命動いてくれている手や指をいたわる時間を取ってあげる。

そんな捉え方をしたら、自分のためだけの贅沢時間という概念を越えて、まさに自分をいたわり、自分を愛でる時間になることでしょう。

そして何より、今回のテーマ「癖」に関しては、『無くて七癖』ということわざもあるくらいですので、「そもそも癖は誰にでもあるものだ」と、ゆったりと構えること。

「自分にはこんな癖があるみたい、だけどまぁいいか!」とALL-OKな姿勢でいることがどんなスキルやテクニックよりも私たちを美しくさせてくれます。

ネイルや指先のメンテナンスを通して、「私」がハッピーでいられる在り方を、一緒に選択していきましょう。

この記事の著者

古澤 華奈子 (ふるさわ かなこ)

Blossom One 代表
古澤 華奈子(ふるさわ かなこ)
心理学や脳科学を用いて、「個の最大化」をサポートするパフォーマンスコンサルタント。感情に寄り添った1on1セッションを得意とし、クライアントは老若男女と幅広い。個人だけではなく、採用を軸とした組織人事コンサルタントとしても、長年活躍している。

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