Text サクラマチ
私がセルフネイルをする理由と、ネイルの未来について考えたこと
なぜネイルをするのか?「オシャレのため」という方は多いと思いますが、異なる理由も少なくないかと思います。
私自身、なぜセルフネイルをするのかという理由を思い出しつつ、2020年コロナをきっかけに考えた「ネイルの未来」についてご紹介します。
ネイルに関心のある方、ネイル業界に精通している方もぜひ、自身の経験を思い出しながら参考にしてみてください。
私にとってのネイルはオシャレと身だしなみ
私がセルフネイルをする理由の一つは、ファッション性を高めるため、オシャレして人に見せたいから。
一人でのんびりと外出する予定があるとき、人と会う約束があるときにネイルをします。服のコーディネートを考え、念入りなヘアメイクをするのと同じように爪先まで抜かりなく。
特別なお出かけじゃなくても、身だしなみのひとつとしてネイルすることもあります。仕事先では服装やメイクを華美にするわけにはいかないけれど、すっぴん爪よりもポリッシュを重ねた方がキレイに見えるからという理由で、ネイルをしていたこともありました。
職場は乾燥するし、年齢を重ねた爪は縦線やボコボコが目立ちがち。こまめにハンドクリームやオイルを重ねてケアすればいいのですが、仕事が忙しいときにそうはいきません。
淡いベージュやピンクのポリッシュを塗っておけば、美しい自爪のように装うことができる。パソコンのキーを打つ指先がキレイだと、それだけで癒しになります。
職場では人に指先を見られる機会も多いので、ネイルをしていた方が安心できるという気持ちもありました。クリアネイルならば多少爪先が剥げても分からないため、よく使用していた時期もあります。
もちろん、ネイルをしていなくても指先の身だしなみが整っている方はたくさんいます。ただ、私はポリッシュを重ねてしまった方が簡単に爪の縦線を隠せてしまえるし、爪の伸びにも気づきやすいため、愛用していました。
「ネイルをする=身だしなみ」というわけではありませんが、清潔感があるように見せたいとき、簡単な一つの方法として取り入れています。
私がセルフネイルをするのは「作業」が好きだから
オシャレや身だしなみは他者のためという要因が大きいですが、ネイルを自分のためだけにするという理由もあります。
セルフネイルをするのは、単純作業が好きだから。
「ただ手を動かすだけで落ち着く」というときはありませんか?ひたすら野菜を細かく刻んでいるとき、ジグソーパズルを組み立てているとき、編み物をしているとき。
あまり頭を使わず、手を使うことに集中しているときは何もかも忘れることができ、ちょっと癒されます。さらに作業後には指先がキレイになっているのですから、テンションも上がりますよね!
少し前に、「大人の塗り絵」という本が登場しました。大人向けの繊細なタッチで線が描かれた塗り絵本ですが、ストレス解消や気分転換になるという理由で大ヒット。
細かい作業をする、カラーを使用するという点では、セルフネイルにも通じるところがあるかと思います。
黙々とポリッシュを塗り重ね、乾くまでジッとしている時間はなんとも贅沢な時間。仕事や家事に追われているなか、自分をケアするための時間をとることでホッと一息入れられるような気がします。
ネイルを乾かす間はスマホも触らず、ただボーっとするだけ。あえて自分を休ませる時間を作る際にも有効です。
人に見せるため、オシャレするためという目的よりは、完全に自分のため。「プラモデルを作るのが好き」「消しゴムハンコを彫るのが趣味」と同様に、作業している時間や完成までを楽しむ時間が好きなんだと思います。
まるで占い!ネイルを見れば深層心理が見えてくる?
セルフでもサロンのジェルネイルでも、カラーやデザインってどう選んでいますか?「いつも同じデザイン」という方もいれば、「その時々で変わる」という方もいますよね。
今までのネイルを思い出してみると、ずっと同じカラーやデザインということはありませんでした。トレンドや年齢も関係していますが、やはり自分の内面があらわれてくるのではないかと思います。
たとえば20代前半頃は、派手なネイルカラーを好んでいました。レッドやブラックなどではなく、グリーンやシルバーといった個性的なもの。学生ではなくなったことでオシャレの幅が広がり、就職したことで自由に使えるお金が増えたことでチャレンジ精神にあふれていたのではないかと。第一印象で「おとなしくて真面目」と見られることが多かったため、ネイルで自己主張していたのかもしれません。
好きな人ができると、淡いピンクや優しいベージュのネイルを好むように。年代が進んで似合うファッションが分からなくなってくると、ラベンダーカラーやミルキーなカラーで爪を染めるようになりました。若いファッションは無理だけれど、かわいさは失いたくないという心理のあらわれだったのかもしれません?
フレンチネイルやグラデーションネイルにはまり、一生懸命作業していた時期もありました。人から褒められたいというよりは、何かに没頭していたかったのでしょう。出来上がると満足するし、「もっと違うデザインも試してみたい」とワクワクすることもあります。
セルフネイルは、デザインを考えているときも楽しいですよね。プライベートでこれといった楽しみがなく、マンネリ化した日常に飽き飽きしていたのかもしれません。新しいことに挑戦するほどの気力も体力もないだけに、小さな爪に自己表現することに気持ちが動いていたのでしょう。
常に爪を塗っているわけではありませんが、長いスパンで見るとその時の自分自身を振り返るような気持ちになります。髪型や洋服にその人の個性や心境があらわれるように、ネイルにも心理が映し出されるのかもしれません。
特にネイルは面積も小さく、自分のためにケアする人も多いもの。服や髪型より強く、自分の気持ちがギュッと反映されやすいのでしょう。
ポリッシュを買いにいって、何色の瓶を手にとるか?まるで自分自身をカウンセリングするように、そのときの気分やなりたい自分を考えながら商品を選ぶのも楽しいです。無意識に、購入するつもりがなかったカラーに惹かれるときもあるんですよね。
カジュアルな占いを試すような気分でネイルのことを考えてみると、今の自分が見えてくるかもしれません。自分自身を占うような気持ちでセルフネイルをするのもおもしろいため、ぜひ試してみてくださいね。
2020年をきっかけにセルフネイルが大注目!
2020年はコロナウイルスの大流行により、生活にも大きな変化があらわれた年。ファッションやメイクにも大きな影響を与え、化粧品の需要が一時期激減した年でもありました。
ところが一部の化粧品は、前年度よりも販売額が上回ったとのこと。それが「アイシャドウ」と「ポリッシュ」です。
外出を自粛していた期間、ネイルサロンに通えなかった方たちもマニキュア用品を購入して自分でネイルしていました。また、家にいる時間が多いことからネイルを楽しむ方も増え、明るくかわいいネイルで不安な日々を乗り越えてきた人も大勢いたのでしょう。
マスクが手放せない今、化粧品売り場に行っても注目してしまうのはネイルかもしれません。私自身も最近はリップより、カラフルで美しいポリッシュばかりを眺めてしまいます。
艶やかなカラーやラメ、ホロの繊細な輝きに見とれ、「自分の爪に塗ったらどんな風になるのか?」ワクワクしてしまう方も多いのではないでしょうか?
度重なる手洗いやアルコール消毒で、手指や爪が荒れがちに。せめてネイルがキレイに塗られていれば、「ちゃんと保湿ケアしなきゃ」という気にさせられてしまいます。
手の消毒や手洗いと共に、ネイルへの関心はますます高まるのではないかと考えています。
ジェルネイルは不要?ネイルサロンの需要はどうなるのか
セルフネイルが注目されるいっぽうで、ネイルサロンでおこなうジェルネイルは減少傾向になるのか?
一時期は営業自粛をされていたネイルサロンもありましたが、現在は感染対策に努めることで問題なく営業を再開しています。
ジェルネイルにはセルフネイルではできないデザインができる、立体感が出て持ちがいいなどのメリットがたくさんあります。
私自身はセルフネイルの方が多いのですが、たまにジェルネイルをした人の手を見ると、「やはりいいなあ」と強く憧れてしまいます。丁寧に整えられた爪の形、ぷっくりとした爪の丸み、均等に塗られた隙のない美しさ、ツヤツヤとした自然な輝き・・・、ポリッシュやネイルシールの質が発展した今でも、やはりジェルネイルのような完成度を目指すのは難しいもの。丈夫さや日常生活で支障がないという点においても、プロが作り上げたジェルネイルは異なるものだと思います。
コロナ禍でネイルに興味を持った人たちが、よりデザイン性が高くて便利なジェルネイルに惹かれるのではないかと予想しています。
セルフネイルは楽しいけれど、「難しい」「手間がかかる」というデメリットもありますよね。特に利き手にネイルをするのは大変です。
ネイルサロンならばスピーディーかつ丁寧に、美しい爪へと整えてくれるから満足度も高い。ポリッシュのように欠けにくいので、長く楽しめます。
プロによるアドバイスが聞けるのも嬉しいですし、デザインの提案や相談にのってもらえるのも助かります。自分では思いつかないような、素敵なデザインに出会えるのもサロンならではのメリット。
セルフネイル熱が加速すれば、よりサロンのジェルネイルにも注目が集まるでしょう。2020年以降、ジェルネイルの新たな展開を楽しみにしています
まとめ
あらためてネイルをする理由を考えてみると、意外なことがいくつも出てきました。思い当たるという人もいれば、「私はまったく違う!」という人もいるのではないでしょうか?
「なぜネイルをするのか?」と理由を探ってみると、もっと楽しめる要素が出てくるかもしれません。ぜひ過去を振り返ったり、ネイルをしているときの気持ちを思い出したりしてみてください。
また、2020年以降のネイル業界についてもワクワクしながら一緒に注目していきましょう。