ネイル関連の協会について

ネイル関連協会

Text by サクラマチ

ネイル関連の協会まとめ

ネイルに関連する協会は複数ありますが、どんな協会が存在しているのか知っていましたか?ネイリストなら誰もが知る大きな協会から、意外な事業をおこなうネイル協会までご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

ネイル協会

NPO法人 日本ネイリスト協会(JNA)

日本のネイリストなら知らない人はいない協会です。

https://www.nail.or.jp/

  • 1985年に設立、2006年4月に「特定非営利活動法人(NPO法人)日本ネイリスト協会」としてスタート
  • 検定試験やセミナー、大規模なイベントなどを開催
  • 「ネイリスト」という職業名を商標登録

日本ネイリスト協会は設立以来、ネイルの普及と技術向上に努めてきた団体です。ネイルの技能研修や資格認定などの活動を20年ほどおこない、2006年4月にNPO法人へ。現在はネイルに関わる人材の育成や情報の共有、ネイルにまつわる研究や開発もおこなっています。

また、現在では一般的な呼び名となっている「ネイリスト」という言葉は、日本ネイリスト協会によって作られた造語です。英語の「マニキュアリスト」との差別化をはかり、「ネイル+アーティスト」を意味するネイリストという職業名を一般づけました。

ちなみにネイリストとは専門知識や高度なスキルを持ち、公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)の1級、または2級を取得していること。または同等の資格を持つプロをネイリストと定義づけています。

独自の認定システム

日本ネイリスト協会ではネイル技術の水準を高めつつも、高いスキルを持つことを認定する独自のシステムを設定しています。

日本ネイリスト協会に認められた学校や講師、サロンは「認定校」「認定講師」「認定ネイルサロン」として位置づけられ、信頼性や技術をアピールできます。

検定試験やセミナー

「JNAジェルネイル技能検定試験」「JNA認定ネイルサロン衛生管理士」「JNAフットケア理論検定試験」などの検定試験をおこなっています。

「ネイルサロン衛生管理士講習会」などのネイルサロン向けセミナーもおこない、ネイル技術や安全性の向上と共に、集客やマナーのセミナーも開催。あらゆる面でネイリストをバックアップします。

イベントやフォーラム

「東京ネイルエキスポ」や「アジアネイルフェスティバル」などの世界最大級のネイルイベントを主催し・後援しているのが日本ネイリスト協会です。

他にも地区代表選手たちが競う「全日本ネイリスト選手権2021」など、複数のイベントもおこなっています。

会員になる方法とは?

日本ネイリスト協会では個人会員と法人会員の募集をおこなっており、公式サイトにて詳細な入会方法が記載されています。個人会員の場合には正会員、一般会員のどちらかを選択し、会員規約を理解したうえで入会申込書に記載し、入会金と初年度の年会費等を現金書留にて郵送してください。

他にも教材や書籍の販売、ネイルトレンドの発信やネイル製品の情報を掲載するなど、多種多様な活動をおこなっている協会です。ネイル協会としては最大手であり、会員として各認定を受けることで顧客の信頼感を得るネイリストやサロンも多いでしょう。

協会会員となれば日々進化するネイルスキルを磨きつつ、トレンドや情報を意識しやすくなるというメリットもあります。衛生管理などの安全性についても学べるため、ネイルに携わる人ならば一度はチェックすべき協会といえるでしょう。

公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)

http://www.nail-kentei.or.jp/index.html

  • ネイリスト技能検定試験の実施を事業とする団体
  • 日本ネイリスト協会から譲渡を受けて設立
  • 内閣総理大臣から認定を受けた検定試験

公益財団法人日本ネイリスト検定試験センターとはその名のとおり、ネイリスト検定試験を取りまとめる団体のこと。試験概要の案内から申し込み、結果についてはこちらの団体にてすべて取りまとめています。

試験の公式問題集の購入も可能であり、資格取得を目指す方にとっての情報は、すべて公式サイトにて記載されています。

公益財団法人日本ネイリスト検定試験センターはNPO法人日本ネイリスト協会(JNA)から検定試験事業の譲渡を受け、検定試験の運営と資格認証を専門に行う機関として新たに設立されました。

令和には累計で約82万名の受験者数となり、有資格者は約50万人に。ネイル業界を代表する試験として歴史と権威を得たことから、別途検定試験だけを推進する事業としてスタートしました。

2012年には内閣総理大臣より公益財団法人として認定され、国家資格ではないもののネイル業界では信頼性の高い資格と位置付けられています。

ネイリスト技能検定試験とは?

日本だけでなく、海外でも通用するネイリストの育成を目指す試験であり、1級から3級にてレベル別に設定されています。基礎的な知識からトップネイリストとしての技術や知識を証明できる試験は、実技と筆記によっておこなわれ、各合格基準を満たすことが必要です。

ネイルサロンによっては求人の際に「ネイリスト技能検定試験2級以上の所持」を条件にしているところもあるため、資格を所持していた方がネイルサロンの求人に応募しやすいかもしれません。

NPO法人 インターナショナルネイルアソシエーション(I-NAIL-A)

https://i-nail-a.org/

ネイリストの皆様ならご存じの方も多いジェル検定の協会です。

  • 「ネイルスペシャリスト 技能検定試験」「ジェルネイル 技能検定試験」の実施
  • 衛生管理制度やマッサージなどの各種セミナーを開催

ネイルスペシャリストの地位向上や業界発展を目指し、1999年に設立。各種講習会を実施し、ハンドフットセミナーも開催。メディケアネイルなどの事業も展開する予定もあり、国際水準のスペシャリスト育成&支援をおこなっています。

ネイル協会

その他の個性豊かな協会

日本にはまだ様々なネイルに関する協会や団体があります。どの協会も社会貢献であったり、分野におけるプロフェッショナルを養成したり、素敵な理念や活動をされている団体ばかりなので、ネイリスト及びこれからネイリストを目指す方は要チェックです。

一般社団法人アスリートネイル協会

https://www.athlete-nail.com/

  • アスリートのネイルケアを目的とした講座が受講できる
  • ネイリストからネイルトレーナーを目指すことも可能
  • 「アート」ではなく、「ケア」に注目した協会

一般社団法人アスリートネイル協会とは、アスリートの爪のメンテナンスに特化した団体です。

協会が提供する講座を受講し、認定試験を合格すると「ネイルトレーナー」として活動することができます。アスリートにとって爪は重要なもの。過酷なトレーニングによって弱った爪では十分なパフォーマンスを発揮できないため、ネイルトレーナーがケガ予防を目的としたサポートをおこないます。

アスリートネイルトレーナー養成講座では爪だけでなく、アスリート医学や食学も同時に学び、総合的な知識を得るように。さらにアスリートネイルトレーナーとしてケアやメンテナンスをおこなうための実技も学びます。

講座ではネイリストやネイルマシーンを所持した方向けの控除講座もあるため、初心者だけでなくスポーツに関心の高いネイリストも学べるように設定されています。

会員になる方法と特典について

一般社団法人アスリートネイル協会では、アスリートネイルトレーナー認定証を取得すれば会員として参加することもできます。また、ネイル産業やネイルサロンなどが法人会員や企業登録として参加することも可能です。

協会主催のイベントやセミナー・交流会に参加でき、必要時には各専門家に相談もできるように。会員料金にて商品を購入できるなどの特典が含まれています。

アスリートネイルとは?

日本ではオシャレの一環としてネイルを親しむ人が多々います。特にネイルアートは大きな市場を生み出し、「ネイル=ファッション」と捉える人も多いでしょう。

いっぽうアメリカではネイルを「ケア」と考えることが主流であり、健康的な爪にするためのケアを重視する傾向に。さらにアスリートにとっては爪のケアがとても大切だということに気づき、最高のパフォーマンスが発揮できるネイルケアをするためにスタートしたのが「アスリートネイル」です。

トレーニングによって傷んだ爪をケアするネイルサロンは、ほとんどありません。アートを施すサロンは数多くありますが、爪をメンテナンスしてくれるサービスはなかなかないもの。

そのためアスリートの爪をケアし、爪先まで存分に力を発揮できるようサポートする専門のネイルトレーナーを育成するために立ち上げられたのが、一般社団法人アスリートネイル協会なのです。

一般社団法人 日本保健福祉ネイリスト協会(JHWN)

http://fukushinail.jp/

  • 2015年に設立、福祉ネイリストを育て、活動をサポートするための協会
  • 高齢者施設や自宅、障がい者施設などを訪問してネイルを施す

福祉ネイリストとは?

2014年頃に確立された福祉ネイリストは、日本保健福祉ネイリスト協会が定めた認定校にてカリキュラムを受講し、実施研修を経て合格すれば活動をスタートさせることができます。

福祉ネイリストの仕事はネイルサロンにて顧客に施術をおこなうのではなく、サロンに出かけることができない人のところへと出向き、施術をおこなうもの。高齢者施設や障がい者施設、またはご自宅にてネイルやハンドトリートメントのサービスをおこないます。

福祉ネイリスト専門として活動することもできますが、ネイリストが福祉ネイリストを兼業することも。逆に介護福祉士やケアマネージャーが福祉ネイリストの資格を取得し、自身の活動に活かすというケースもあります。

日本保健福祉ネイリスト協会に所属するメリット

日本保健福祉ネイリスト協会に所属すれば、活動するための情報提供を受けたりセミナーを受講したりすることが可能になります。スキルを向上させつつ、福祉ネイリストを必要としている施設を紹介してもらえることも。

活動をバックアップしてもらうだけでなく、ネイリスト保険(賠償保険)の加入も可能になります。

一般社団法人 海外ネイル協会(JNISA)

https://jnisa.com/

日本のネイリストやネイル技術を海外に広めるための活動をおこなっている協会です。英会話講座の開講や相談窓口の設置をおこない、渡航支援するだけでなく、滞在中にもサポートするように。さらに帰国後には海外ネイリストとしての支援もおこないます。

無料カウンセリングによる面談をおこない、申し込みフォームにて必要事項を記入して料金を支払えば会員としてサポートを受けられるようになります。

日本国際ネイル協会(JINA )

http://jina-jina.com/

JINAネイルマシーン検定試験をおこなっている団体です。ネイルマシーンの技術を証明するための検定ですが、2020年に第1回の検定がおこなわれたため、2021年現在では試験内容や団体の活動については不明な点が多いようです。

一般社団法人 風水ネイル協会

風水ネイル協会

代表理事によって作られた「風水ネイルメソッド」の講座受講を案内する協会です。風水に基づく金運や仕事運、結婚運をあげるネイルアートを提供するとともに、ネイルサロン集客を目的としたセミナーや情報発信をおこなっています。

まとめ

日本の一大市場となるネイルアートを取りまとめる協会もあれば、福祉やアスリートのケアに特化したネイル協会も存在しています。さらに海外への支援を目的としたり、風水を取り入れたネイルメソッドを広めたりと、個性豊かな団体も存在しているようす。

気になる団体があれば、詳細をチェックしてみてください。

今後も素敵な協会や団体をピックアップしたり取材し取り上げていきたいと思いますので、よろしくお願いします!

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