- 2020-9-22
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Text/アリス
みなさんはどんなときにネイルをしたいですか。
人と会うとき、気合を入れたいとき、デートのとき、などおしゃれを意識してネイルをする人も多いでしょう。
実のところ、ネイルはおしゃれ要素の他にセラピー要素も兼ね備えています。
今回の記事では、ネイルがどのようにセラピー的役割を果たしているか、に焦点をあてます。
ネイルは忙しいときにこそやってほしい
ネイルはおしゃれしたいときに時間をかけておこなうもの、と思いがちです。しかし、忙しい人ほど、忙しいときほどネイルケアをおこなってほしいと思います。
忙しいときはストレスも溜まりがちで、ちょっとしたことでイライラしてしまいます。そんなときは、ぜひネイルをしてみましょう。心が落ち着き、身体もリラックスできます。普段、ネイルをしない人でも気分転換になるはずです。
ネイルのセラピー要素
ネイルが心身の癒しになるのは、『色』、『デザイン』、『施術の時間と空間』が関係しています。
・色
ネイルの色に決まりはありません。自分がそのときにつけたい色を選びます。いつもベージュ系だから無難にベージュ系を選ぶのではなく、その時の直感で決めるのがおすすめです。「毎日暑いのでクールダウンに青系」、「元気をチャージしたいからオレンジや黄色」、「疲れた心を癒したい。新緑の緑」、「海に行きたいなぁ、エメラルドグリーン」など自分のイメージで決めても構いません。
・デザイン
デザインも色と同様、その時の気分で選ぶのがおすすめです。「心の中のもやもやを整理したい」と思えばシンプルにアートデザインはなし、「たまにはキラキラもいいかも」と思えば、ラメパウダーを使うなど、直感に従って選んでみましょう。
・サロンでの施術
ネイルのセラピー要素で意外と見落としがちなのが、サロンでの施術です。ネイルを選んで、施術してもらう過程やサロン空間が心身の癒しになります。
癒しを求めてネイルサロンに行く場合は、自分好みの店舗を選ぶのがおすすめです。ふらっと立ち寄るのもいいですが、自分に合うかどうかはわかりません。店内の装飾、スタッフの雰囲気などが自分に合っていると、行くだけで癒されます。そして、快適な空間で、何時間かスタッフと会話しながらネイルをしてもらえば、気持ちも落ち着き、リラックスできます。
色のイメージと心理的影響
ここで少し学術的な話をします。色彩心理学では、色は人間の心理や行動に影響を与えると言われています。イメージカラー、カラーセラピー、カラーコーディネートなど私たちの生活に色は欠かせません。それぞれの色にどのようなイメージがあるか、色が心にどのような影響を及ぼすか、といった研究はこれまでもたくさん行われてきました。
ここでは、基本色と呼ばれる11種類の色についてのイメージを紹介します。
・白
清潔、純白、白衣、などを連想する。何色にも染まっていないので、スタートを感じさせる。また、『白紙に戻す』という言葉から、一旦リセットする印象もある。
・黒
白とは真逆で何色にも染まらない色。暗闇、夜、悪魔、お葬式などネガティブなイメージを抱きやすい。重みを感じさせる色でもあり、威厳、強さ、圧力、権力の象徴としても使われる。高級車などがその一例である。
・青
空や海など自然と結びつきやすい色である。清らかさ、清潔感などのイメージがあり、春夏のファッションでよく使われる。
また、興奮抑制、食欲減退、集中力の強化など感情をコントロールする色としても知られている。青色を見ると、脈拍や体温が下がり、心身が落ち着くため、安心感や平和な印象を与える色でもある。
・赤
火、太陽、血、情熱などのイメージが強い。怒り、衝動的、興奮など強いエネルギーを感じ、戦いの際に闘争心を駆り立てる色としても用いられてきた。活動的、元気、エネルギッシュな印象を与える。
・ピンク
可愛らしい、恋愛、愛情、優しいなど女性らしさを引き出す色のイメージがある。緊張をほぐし、ほんわかした気持ちにさせる。色によっては少し幼い印象になる。
・紫
ぶどう、なすなどの食べ物を連想させる。人の性格では、ミステリアス、不気味などのネガティブな印象がある。一方で、高貴な色、美意識が高い、感性を豊かにするといった個性を象徴する色でもある。
・緑
森、葉、山、芝生などの自然に関係するイメージが強い。心身の疲れを癒す色、リラックスできる色としてインテリアなどに用いられる。
・茶
土、木、落ち葉、コーヒー、チョコレート、パンなど自然や食べ物に多く結びつく色である。また、ゴミ、汚物などのネガティブな印象もある。性格的には堅実的、安定嗜好、落ち着いている、目立たない、といったイメージを持ちやすい。
・グレー
グレーゾーンという言葉に代表されるように、もやもや、曖昧など白黒はっきりしないイメージが持たれている。落ち着いた大人、忍耐強い、控えめ、温厚など性格的には良い印象も与える。
・オレンジ
みかんやオレンジなどの柑橘系を想像しやすい。ビタミンカラーと呼ばれるオレンジは、明るさ、笑顔、快活、陽気などのイメージが強い。新しく何かに挑戦する、社交性を高める、自信を持つなど前向きな姿勢を感じられる色でもある。
・黄色
ひまわり、レモン、バナナ、太陽、眩しい、光などの印象が強く、オレンジ色と似ている。明るく、ユーモアがあり、好奇心旺盛、頭の回転が早いといったイメージも持たれやすい。
以上が基本の11色のイメージです。実際には同じ色でも明暗があったり、色を混ぜて使ったりしますので、もっと多くの色があります。また、色に対する印象は国や文化、生活環境、個人によっても異なります。
ネイルカラーを選ぶときは、色の印象にこだわる必要はありません。自分に似合うかどうか、奇抜すぎないか、などの心配は一度抜きにして、まずはつけたい色を心に聞いてください。自然とそのときに必要な色(心を癒してくれる色)を選んでいるものです。
思うようなネイルができない場合の対処法
直感やその時の気持ちでネイルの色とデザインを決めても、仕事柄、思うようなネイルができない人もいます。しかし、諦めないでください。そのような場合でも、ネイルを楽しむ方法はいくつかあります。
・ネイル自体が禁止
医療、飲食、教育機関等、職業によってはネイル自体が禁止されています。その場合は、お休みの日に1日〜数日楽しめるネイルもおすすめです。
一番おすすめしたいのは、ネイルシールです。最近では安価でも柔らかく、密着性にも優れています。例えば、ジェラートファクトリーのネイルシールは柄が可愛いだけでなく、種類も豊富です。気分や雰囲気を変えたいイベント時などにぴったりでしょう。
その他に、マニキュア、剥がせるネイル、ネイルチップなども手軽にネイルが楽しめるアイテムです。速乾性の高いマニキュアやジェルネイルのようにツヤがでるものも売られています。100円ショップや3COINSにもデザインが可愛いものがあり、1日だけのネイルにはおすすめです。
・派手なラメが使えない
職場でネイルはOKでも、派手なラメができない場合は多いでしょう。しかし、小さめのストーンならラメほどは目立たず、キラキラを楽しめます。1~2本の指に小さなストーンをつけるだけでも気分は変わるはずです。
・ビビットカラーに抵抗感がある
「直感で決めた色はビビットカラーだったけれど、指先だけカラフルになりすぎないか」とビビットカラーのネイルに抵抗感がある人もいます。鮮やかな単色ネイルは塗り慣れていないと躊躇してしまうものです。
そんな時はいつもの無難な色に戻すのではなく、デザインとしてビビットカラーを取り入れる方法もあります。例えば、浅めのグラデーションや先端だけに色を乗せるスキニーフレンチ。また、一般的には10指のうち数本、アートで色を取り入れるなど。薬指だけなど部分的に、あるいはデザインアートの一部として、気になる色を使うとアクセントにもなります。
(おすすめの例)
花嫁さんがブルーを使いたい場合、立体の花の花弁に青色のスワロフスキーを乗せます。このとき、オーロラ、クリスタルのストーン、ブリオンと共に乗せるとより華やかな印象を演出できます。
さりげなくカラーを取り入れられるので、乗せるストーンの数などを少なくすれば特別なイベント時だけでなく、普段からも使える方法です。
ネイルはいつでもどこでも楽しめるお手軽アイテム
普段ネイルをしない人にとって、ネイルは少し手間がかかるおしゃれアイテムに思えるかもしれません。確かに、ネイルの色やデザインは豊富で、他のファッションアイテムと同様、研究すれば奥が深い分野です。
しかし、ネイルは難しいものではありません。ヘアスタイルを整えるには美容室に行かなければなりません。一方、ネイルはサロンに行ってもいいし、自分で塗ってもいいのです。
ネイルは洋服やメイク、ジュエリーなどと同様、女性の心理状態を良くしてくれます。日常生活で意外と指先は目に入ることが多く、爪が綺麗だと嬉しくなります。気分が落ち込んでいるとき、嫌なことがあったとき、忙しくて疲れているときなどマイナスの感情が生じたときこそ、ネイルのセラピー要素を思い出してください。爪に軽く色を加えるだけで、心が落ち着き、癒されていきます。
サロンでもセルフでも気軽に楽しめるネイルを日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
参考サイト・論文
日本人大学生の色彩嗜好、色彩イメージ、および英語色彩表現の理解度に関する調査
https://www.kobegakuin.ac.jp/bc32b22e0d8abf6245b7468b2eff917a_2.pdf
意外と重要!ネイルのカラーセラピー効果について
https://itnail.jp/articles/Csvdz
色カラー
化粧やネイルケアが高齢者のライフスタイルや QOL と免疫能の向上 に及ぼす影響
福祉ネイリストが活躍する場を広げ 全国に“癒やし・元気・希望”を届ける
https://helpmanjapan.com/article/55
ライター:アリス
プロフィール:関東在住の30代。以前は司会業や秘書などの仕事をしていましたが、結婚を機にライター、事務アシスタントの仕事に転向しました。食べることが大好きで、簡単に美味しいものを作れるよう研究中。異文化交流も好きで、外国人に日本語を教えています。
ブライダル系、ビジネスマナー、就活関連の記事が得意で、3年程度同じクライアントと契約していました。他にも美容、旅行やグルメ、心理学、歴史などのサイトで執筆経験があります。